たばこ栽培
タバコ栽培は大変だったぐらいしかえかきのつまの思い出にはない
子供の頃も手伝い、結婚して家族と同居しているときにも
父が栽培していたタバコは日本での栽培とは異なっていて、葉は大きかった
収穫するにはポキポキとタバコの葉を手で折っていくのですが、脂が服につきベトベトになる
タバコは同じナス科の植物
種はとても小さく、1g.で約12.000粒程
タバコの花は綺麗ですが、主役である葉に栄養を行き渡らせるため、花は咲くと同時に「心止め」を、切り落とす
タバコの葉は大きいもので長さ70cm、幅が30cmぐらいに成長する
葉タバコの種類は、世界の生産量のうち
黄色種が約 6割
バ-レ種が 1割強
オリエント種が 1割弱
残り2割在来種とその他品種が占める
世界100カ国以上で生産されており、最も多いのは中国2995トン、次いでブラジル 862トンとインド721トンです
2014年の統計では
アメリカ 398トン
インドネシア 196トン
パキスタン 130トン
マラウイ 126トン
アルゼンチン 119トン
ザンビア 112トン
日本 20トンとつづく
原料工程
収穫された葉タバコは、加工処理や乾燥、成熟を経て、色、香りや味わいが豊かな製造タバコの原料となる
日本とアルゼンチンではちょっと違うかも
えかきのつまの記憶では、収穫してきた葉タバコを選別する
そして1,50cmほどの針金に葉タバコをさしていく
朝早くお日様が顔を覗かす前に収穫をする
一日中刺して、一本一本の葉タバコをさしつづける
夕方暗くなる前に葉タバコを乾燥するために、大きなタバコ乾燥屋の中の高いところから順に下からロ-プでつるし上げ、一個づつ均等にかけていく
その役目は父が、桁と桁の間に足を広げ、釘と釘に一本づつ刺した葉タバコを広げつるしていく
黄色く乾燥していく過度で、たまらなく嫌いだった葉タバコの匂い
幼かったという理由もあるのでしょうけれど、大人になっても好きには慣れない
学生の頃のバスでの通学、街での地下鉄や電車のたばこの匂いは気分を悪くさせた
でも人はそれぞれで、ある友人に言わすとタバコを吸ってる男性の姿は恰好良いと
ちょうどいい塩梅に葉タバコが乾燥すると上に吊るしたのを今度はまたロープで下す
乾燥した葉タバコを一枚一枚外し、一本の針金の半分ほどの量を束ねる
束ねた乾燥葉タバコを一個一個丁寧に仕切った部屋に積み上げていく
乾燥しすぎてもいけない、高い温度もいけない、調整しながら寝かせる
どのくらい寝かせていたかは定かではないけれど、最後に出荷となる
トラックに積み、工場へと運ばれる
一回だけ下の弟、父と家から遠く離れた工場へ行った
大勢の人たちがいそがしくトラックからタバコを下すことしか覚えてない
この時代は全部手仕事、本当に大変だった
タバコと言えばベトベトが印象
脂が服に付き、洗うと緑黒くなる水
現在ではタバコは人間の敵となっている
タバコを吸う人たちは袁了しながら、動物園の折の中にいる感覚
東京などで電車から上を見上げるとオフィスの一角で何人かのスモ-カ-がストレス解消しているのを必ずみかける
両親はこのように苦労をして私たちを育て上げて頂いたことに感謝のみ
生まれ育った日本から一番遠い国のアルゼンチンへ移住して、ホームシックになって、里へ帰りたいと思ったことは絶対ある
一度母が洋裁をしているミシンの前で泣いていたのを見た
多分日本からアルゼンチンへと父が決めて、母が親戚たちに相談したときに”夫についていくように”は、決心したものの母の気持ちはどうだったのかと今は亡き母を偲ぶ