小説「順伊(スニ)おばさん」を読み始めて色々思うこと

成川順さんがfacebookで紹介されてた小説は娘さんの成川彩さんの成川彩の優雅なソウル生活(とっても興味深い)に書かれていること:

 

”今日ご紹介する本は、玄基栄(ヒョン・ギヨン)の小説「順伊(スニ)おばさん」です。韓国の原題は순이삼촌。サムチョンは標準語ではおじさんを指しますが、済州島では男女性別問わず年上の親戚を指すんだそうです。スニさんは女性なので、日本のタイトルはスニおばさんになっています。日本でもだいぶ前に翻訳出版されていますが、韓国で最初に発表されたのは1978年。済州4・3事件についての小説です。済州4・3事件についてよく知らないという人も多いと思うので簡単に説明すると、朝鮮半島が南北二つに分かれる直前の1948年、済州島で起きた虐殺事件です。1948年4月3日を起点にして4・3事件と呼びますが、実質的にはそれ以前から始まっていて、54年まで続きました。きっかけは朝鮮半島の南側だけでの単独選挙に反対した島民らが武装蜂起したことでしたが、軍や警察の鎮圧過程で多くの島民が犠牲になりました。犠牲者数は公式に認められただけでも1万4千人を超え、実際には数万人とも言われています。

なぜ今「スニおばさん」かと言うと、先日DMZ国際ドキュメンタリー映画祭でヤン・ヨンヒ監督の「スープとイデオロギー」という映画が最高賞を受賞しました。ヤン・ヨンヒ監督といえば「ディア・ピョンヤン」「かぞくのくに」などで知られる在日コリアンの監督ですが、今回の「スープとイデオロギー」は監督のお母さんの話であり、済州4・3事件の話。というのは、お母さんが4・3事件を直接体験しているんですね。「スープとイデオロギー」は日本で来年公開なんですが、その前に読んでほしい本として、韓国で4・3事件にまつわる小説としてよく知られている「スニおばさん」を紹介しようと思いました。

著者のヒョン・ギヨンさんは1941年生まれ、済州島出身です。「スニおばさん」の主人公も済州島出身の男性で、ソウルに暮らしています。主人公の男性は8年ぶりに故郷の済州島に戻って、スニおばさんが自殺したことを知ります。なぜ自殺に至ったのか、というのをたどれば、4・3事件にいきつきます。

この小説が発表されたのが4・3事件から30年のタイミングですが、小説「スニおばさん」の中の現在も事件から30年後。スニおばさんは事件から30年後に自殺したということです。主人公がスニおばさんの自殺に衝撃を受けるのは、その少し前までソウルで一緒に暮らしていたんですね。主人公は結婚して子どももいるんですが、妻が仕事で忙しいのでスニおばさんに家事を手伝ってもらっていました。ところが、スニおばさんと妻が些細なことでけんかになる。原因を探るとスニおばさんが精神疾患だということが分かります。事件のトラウマで被害妄想などの症状が出るのですが、結局、ソウルから済州島に戻ってしばらくして自殺してしまいました。

大阪には在日コリアンが多いですが、その中で4・3事件から逃れて来た人たちに話を聞いたことがあります。「スニおばさん」の主人公のお父さんも日本へ逃れたという話が出てきます。小説「スニおばさん」は韓国で初めて4・3事件について書いた小説と言われていますが、実はこの「スニおばさん」を日本語に訳した金石範さんは在日コリアンの作家で「鴉の死」「火山島」など、韓国で「スニおばさん」が出る前から日本で4・3事件にまつわる小説を書いていました。日本は安全だったので書けたんですが、軍事政権下の韓国では4・3事件はタブーでした。ヒョン・ギヨンさんは危険を冒して小説を書き、結局逮捕され、拷問を受けました。

「スニおばさん」の中にはスニおばさんの話だけでなく主人公の見聞きした4・3事件にまつわる話も出てきますが、4・3事件が続いている中で1950年に朝鮮戦争が勃発し、島民の中には自ら志願して入隊する人が多かったとありました。というのは、済州島にいても危険で、むしろ北朝鮮と戦って、自分は「アカ(共産主義者)」じゃないというのを証明しようとしたんですね。アカじゃないのにアカだと決めつけられ、無差別に虐殺された島民が多かったようです。虐殺の描写も生々しく、スニおばさんが30年もトラウマを抱え自殺したのも特別なことじゃないように思えました。

以前、ハンガンの小説「少年が来る」を紹介しましたが、ハンガンの新作小説「작별하지 않는다(別れない?)」が今話題になっていて、これも4・3事件がテーマだそうなんですね。映画や小説を通して4・3事件が再び注目されている中で、韓国ではその元祖のような小説「スニおばさん」を紹介しました。”

 

私は知らないことだらけ、済州4.3事件って初めて聞いたような。

まだこの小説順伊おばさんを読み始めたばかりですが、人間の死について考えされます。

最近は身近な人たちの死を経験して気分的には落ち込み気味です。

人間は必ず死を迎えることは分かっていても、受け入れらない自分がある。特に父が亡くなっていることは、日本に私は住んでいて、コロナのこともあり、アルゼンチンへ帰れなかったせいかいまだに信じられない、受け入れてない自分の心。

悲しいかな、頭では理解しているつもり、でも心の奥底では違う。

自分も年を取って、こういうことは周りでは頻繁に起こり、そして自分もこの世からいなくなることをかみしめないと、体がもたない気がする。

誰にでも平等なのは死です。死を考えることは生を考えること。

孤独死、病死、自殺、切腹、老衰で亡くなる、色々な形のこの世との別れがある。

 

 

アメリカでの興味深いデ-タ、80歳以上の老人を対象とした「人生で最も後悔しているとは何ですか?

    それはチャレンジしなかった

だそうです。

そして~人が人生を終える時に後悔する20の項目~

 

1-他人がどう思うか気にしなければよかった

2-幸せをもっとかみ締めて生きるべきだった

3-もっと他人のために尽くせばよかった

4-くよくよと悩まなければよかった

5-家族ともっと時間を過ごせばよかった

6-もっと人にやさしい言葉をかけていればよかった

7-あんなに不安を抱えながら生きるべきではなかった

8-もっと時間があれば、、、

9-もっと思い切って冒険すればよかった

10-自分を大切にすればよかった

11-他人の言うことよりも自分の直感を信じればよかった

12-もっと旅をすればよかった

13-もっとたくさん恋愛をすればよかった

14-もっと一瞬一秒を大事に過ごせばよかった

15-こども達に好きなことをさせればよかった

16-言い争いなどしなければよかった

17-もっと自分の情熱に従うべきだった

18-もっと自分の為に頑張ればよかった

19-もっと自分の本音を言うべきだった

20-もっと目標を達成すればよかった

 

人の一生は反に生まれてから80歳で死ぬとしたら29200日だそうです。

自分にとっての目標は一体なんなんだろう? 皆様はいかがでしょうか?

後悔しない生き方を自分はできるでしょうか?

残り少ない日々を生きて、後悔しない死に方ができるかは疑問ですが、、、

 

4度も死から甦ってわかったと言っておられるゲイグラントさん「人生は、回転寿司である」一回も死にかけたことのない私には理解しにくい。

 

毎日を大切に生きて、後悔しない死に方を目指そうっと。

 

    無常迅速(むじょう-じんそく)

 

   死生有命 (しせいゆうめい)

 

四字熟語いいですね!

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