1976年9月4日アルゼンチンで長男を自然分娩出産を初体験で戸惑う

マンション見つからない

ブエノスアイレスで結婚して、賃貸マンションを探す。 理由はわからないのだけれどインフレが常に流行ってる国。賃貸マンションの新聞広告を見て、その場所へ行くと、長~い列ができてる。受付と一部の何用かわからない頭金?支払って返事を待つ。 最低でも一週間、あるいは二週間後にもうほかの方に決まりましたと返答がくる。何か所かの大体個人が賃貸する家主さん、同じ方法で借りたい人との交渉をする。 大家さんはその方法でお金を集め、銀行に預けて利子で稼ぐのが目的ではなかったのかと考える。銀行で勤務してたので何となく想像がつく。信じたくはないのだけれどどこにでも悪い方に知恵を働かせる人はいる。 妊娠してて、賃貸マンションは見つからないので、ブエノスアイレスを諦めて里へ帰り私の家族と同居する。   9人の大家族。もともと私は6人きょうだいの長女、にぎやかでたのしい雰囲気は大好き。田舎で生まれ育ったので流れるリズムはゆっくり。 母の存在は大きく、大切。なんせ母は6人の子供を授かり育て上げましたし、出産の経験はたっぷりある。それに兄と私以外の4人は父親が一人で家で母の助産師を。 驚くのは母はよく赤ちゃんを取り上げる未経験の夫を信用して任せることができたなぁ~と思う。 動く方が良いと言われ、私は大きなおなかで松を植えたり、動き回る。母のお店のお手伝いも。 もちろん初の体験でウキウキドキドキ。 初の妊娠は順調、予定日まであと一週間ほど。夕方はお店が忙しくバタバタ。  
タケル2歳の誕生日
日本人移住地では一つの楽しみがありました。昔ですので今のようなコンパクトなCD,DVDやBlu-ray プレ-ヤ-ではなく重たい映写機に映画のこれも大きく,丸くて、おもたそうなフイルムをもってバスでMr.Marioがやってくる。 紅白歌合戦、男はつらいよなどが多かったように記憶している。ドキュメンタリ-や日本の紹介の宣伝もあった。 忙しく、貧乏暇なしの移住者たちには団らんのひと時でもあり、日本を懐かしむ時間でもあったに違いない。9月3日映画上映会。開演は暗くなってからである。 お店は忙しくて、夕食をする間もなく、バナナを二、三本口に放り込む。 映画鑑賞の間にお腹が痛くなる。あ!バナナの食べすぎだと思った。経験豊富な母も陣痛ではないと言う、痛みの感覚がバラバラだから。横で母が時間を測る、私は何回もトイレ通い、でないし、痛みは治まらない。 夜が明ける頃に医者へ行く決心をする。そのころは家には車はなく、たまたま車を持っておられる知人が移住するために家に宿泊してた。彼にお願いして、20kmほどの小さな町まで主人も一緒に連れて行ってもらう。 速分娩室へ運ばれて行く。痛みは陣痛のせいでした。はっきりともう覚えてませんが病院に入って間もなく、自然分娩で長男生まれる。 赤ちゃんが狭いトンネルを通る時の痛みは説明できませんが,その暗いトンネルから新生児がこの世に来る瞬間も言葉では表せないのである。 なんて言ったらいいのかしら?す~と消える痛み、そして安堵感やしあわせ、入り混じった感情が沸き上がり、お尻を叩かれ、大声で泣く赤ちゃんと産婦人科や看護師さんの嬉しそうな声で”男の子ですよ”金髪ですよと冷やかす。 東洋人で先祖に白人がいなかったら金髪の赤ちゃんが生まれてくるのは不可能だし、。でもアルゼンチンでは冗談が多いのである。9時間ほどの陣痛に耐えて生まれてきた長男。アルゼンチンでは一泊の入院で退院する。 出産が終わり、赤ちゃんの顔を見たら主人はとっとっと帰って行った。夜には私と長男抜きで父も夫もべろんべろんに酔って、名前をどれにしょうかとの色々話している録音したカセットテ-プが残っている。 両親には初の孫、小川側には二番目の孫。 1976年9月4日から今日で45年経ちました。色々ありました。私は20歳で初の出産体験、ですから長男とはいつも、言うまでもないが、20の差。 自然分娩では出産日は選べない。予定日より一週間早かったのですが、長男タケルと命名したが言うこと”俺は9月4日生まれだから苦しんで死ぬ”  どの親も子に悪いことは望まない、でもどのようにこの世を去るかは選べないので、そのようにならないことを心より願っていますネ。 タケルはアルゼンチン生まれ、里にはブト、バリグイがいて、幼い時に言ってた。大きくなったら全部退治してやる、刺された時の痒さがたまらなっかたのでしょう。   人生は思う通りにはいかない、今は舞台役者を楽しんでいる。長男のエピソ-ドは尽きない。 母はバナナを食べすぎたと思いこの世へ来たタケルでした。 小川家は厳父慈母かなぁ~
伊勢志摩にて
タケルとチョン
   
和歌山にて祖父父母 志賀高原スキー場
 

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