
雨の音が、体に残っています。
しとしとと降る雨。
気がつけば、その音に包まれていました。
外にいるのに、
どこか内側にいるような、
不思議な感覚です。
えかきは、そんな雨の日でも
変わらず外に出ます。
濡れることなんて気にせず、
ただ静かに歩いていきます。
その後ろ姿を見ていると、
なぜか胸がざわつきます。
雨はただ降っているだけなのに、
心の奥が動き出す。
理由は、よくわかりません。
でも確かに、
何かが揺れている。
言葉にならないものが、
静かに広がっていきます。
歩きながら、
ふと立ち止まることがあります。
雨の音を、ただ聞くために。
その瞬間、
時間が少しだけゆるみます。
急ぐ理由も、
考えることも、
遠くへ流れていきます。
]
えかきはきっと、
こういう時間を知っているのだと思います。
何も言わなくても、
ただそこに立って、
雨を感じている。
思い出なのか、
感情なのか、
はっきりしないものが、
胸の奥に浮かんでは消えます。
懐かしいような、
切ないような、
でも嫌ではない感覚。
雨は、何かを思い出させるのかもしれません。
忘れていた気持ちや、
置いてきた時間や、
もう戻らない景色。
それらが静かに重なって、
胸がいっぱいになるのです。
張り裂けそうになるのに、
どこか心地いい。
そんな時間の中に、
えかきと私がいます。
同じ雨の中で、
同じ音を聞きながら。
雨がやめば、
またいつもの日常に戻ります。
でもこの感覚は、
きっとどこかに残り続ける。
体の奥に、
静かにしみ込むように。
夫婦と季節じかん
こちらもご覧いただければうれしいです。





